東日本大震災から5年目の春
突然襲来した東日本大震災
あれから5年
現在の太田名部漁港の様子。
閑吟集に「思ひ出すとは忘るるか 思ひ出さずや忘れねば」という一節がある。
思い出すとは忘れていた証し。
忘れていないのなら思い出すはずがないでしょう。
という逆説的な言葉と解釈される。
3月11日の惨禍を体験した人たちには、
それぞれの記憶として忘れることのできない日であった。
日本は地球の構成要素である一つの島ともいわれる。
今日は、未来に向かって世界各地で追悼の式典が行われたことがメディアから伝わる。
しかし、普代の浜は惨禍など何事もなかったように穏やかであった。
自然の摂理とは雄大であり畏敬の念を感じざるを得ない。
大地の営みの中で豊かな恵みを得ている私たちにとって、絶やすことなく育てながら次世代に橋渡しをすることも使命の一つであろう。
港湾復興整備にかかる重機が休むことなく動いていた。
あたりを見渡せば、すでに白梅がほころんでいる
北三陸の浜にもいよいよ本格的な春の到来を告げている。
早取りワカメの旬の時期が終わり、いよいよワカメの本格的な収穫シーズンとなる。
浜ではボイル加工用の機器の手入れに余念がない。
夜中の0時頃から出港し、収穫されたワカメは早朝の2時頃からワカメ切り作業が始まる。
北三陸普代の滋養豊かな海が育てた肉厚のワカメをお届けできる日ももうすぐである。
東日本の速やかな復興を願うとともに、今年度も安心安全な海の食材を皆様の食卓までお届け出来る様努めてまいります。